着床とストレスの関係!影響する?関係ない?

不妊治療をしていると、些細な事を気にしてしまったり、周りからの何気ない言葉がプレッシャーになってしまったりすることもありますよね。
また仕事がら常にストレスを感じている方もいるでしょう。
ストレス状態が続くと妊娠や着床に影響するのでしょうか?
今回はストレスと着床についてお伝えします。
もくじ
着床とストレスとの関係は?妊娠に影響する?
京都大学でマウスを使った実験で、ストレスが着床直に影響する研究報告があります。
この実験では、ストレスを受けていたグループは、ホルモン補充をしているにもかかわらず胚盤胞の着床率が著しく悪かったそうです。
ではなぜストレスによって着床に影響があるのでしょうか?
慢性的なストレスによる着床への影響
慢性的なストレスは血行不良を招きます。
ストレスは自律神経と深くかかわりがあります。
自律神経には、体を活動的にさせる交感神経と、リラックスしているときに働く副交感神経の2つがあります。
ストレスがかかると体は緊張モードになり、交感神経が優位に働きます。緊張状態の時は血管が収縮しています。
ストレス状態が長く続くと血流が悪くなってしまい、血行不良、そして体の冷えにつながります。
ストレスによる血行不良は手足の冷えだけではありません。
自律神経のバランスが崩れた状態が長く続くと、内臓や子宮の血流も悪くなってしまいます。
生理不順や子宮筋腫、子宮内膜症など婦人科系の不調がある人には、冷え性の方も多く、その原因の1つがストレスによって子宮の血流が悪くなっている可能性があります。
現代社会に潜むストレス
何をストレスに感じるかは人それぞれです。
人間関係や環境の変化にストレスを感じる人もいますし、毎日の通勤電車がストレスになることもあります。
またストレス発散のための飲酒や過食、激しい運動もかえって体の負担になっていることもあります。
ストレスをゼロにすることは不可能ですが、ストレスとうまく付き合っていくことが求められています。
着床にストレスは関係ない?
ストレスが着床率を下げるという研究結果がある一方で、ストレスは着床に関係がないという人もいます。
妊娠する時はするという考え方ですね。
「不妊治療をしていて、妊娠しにくい体質だったのですが、妊娠したときはストレスMAXの時でしたよ。よくストレスがない的に妊娠すると聞いていたので、まさかこんな時に妊娠するなんてと驚きました」
「不妊治療中もバリバリ働いていました。重たい荷物を持つこともあったし、判定日まで普通に生活していました。夏だったのでサンダルはいたり冷たいものも食べていましたが、そんな私でも妊娠したので、妊娠するときはすると思います」
「毎日仕事が忙しく、日によっては終電を逃すこともありました。毎日時間に追われていましたが、妊娠することができました。私が心がけていたのは、十分な睡眠をとることでした。しっかり寝ると体調がよくて疲れが残りにくかったです」
「SE系の仕事で忙しい時は家に帰れないこともしばしばありましたが、妊娠しましたよ。ストレスをゼロにするなんて無理ですよね。でも大事なのはコントロールすることだと思います。私はどんなに忙しくても昼休憩はしっかりとるようにしていました。日当たりのいい公園でぼーっとご飯を食べたりですね」
このほかにも、義両親との同居のストレスの中だった。旦那に大きなが発覚して大きなストレスを抱えていた時だった。という方もいました。
このように、ストレスがあるからといって絶対妊娠できないわけではありません。
またストレスがあっても、うまくコントロールしている人もたくさんいますね。
大事なのは、交感神経と副交感神経をバランスよく働かせることではないでしょうか。
妊娠と着床 ストレスの影響についてまとめ
慢性的なストレスは冷えを招き、子宮環境を悪化させる可能性があります。
ストレスを解消するためには、その原因をなくすことができれば最も良いですが、それができれば苦労はしませんよね。
私達に出来ることは生活習慣や食生活を見直し、ストレスに負けない体を作ることではないでしょうか。
また、ストレスを感じて交感神経がオンになったとしても、その日のうちに副交感神経への切り替えができ、リラックスした状態で眠りにつくことができれば、慢性的なストレス状態にはなりません。
リラックスモードにするためには、寝る前は照明を暗くしたり、スマホやPCを触らない時間を作ったりする工夫も有効だとされています。
また体が温まって体温が下がる時に眠りにつきやすくなるので、温かいお風呂に入ったり、飲み物を飲んだりするのも良いでしょう。
繰り返しになりますがストレス対策として1番現実的なのは、交感神経と副交感神経のオンとオフのメリハリをつけることです。
いつもの生活の中では交感神経が優位に働きやすいため、意識的にリラックスできる状態を作り副交感神経が優位に働くよう工夫をしましょう。