体外受精でも基礎体温は必要?病院によって方針が違いました

タイミングをとっている人にとっては基礎体温をつけるのは重要なことと言われています。
体外受精の時も基礎体温をつけた方がよいのでしょうか?
実は体外受精では、基礎体温を重視する病院とそうでない病院があるのです。
なぜなのでしょうか?
今回は体外受精における基礎体温の役割と必要性についてお伝えします。
もくじ
体外受精でも基礎体温の測定は必要?
病院によって違う?
体外受精で2つの病院で治療行ったことがあります。
最初に通っていた病院では体外受精に進む際に先生から「基礎体温はつけていますか?」と聞かれ、「今はつけていません…汗。付けた方が良いですよね?」と聞くとと、「付けなくても良いですよ」と言われたので、基礎体温を付けずに治療していました。
治療方法はショート法で採卵し、凍結融解胚移植の自然周期とホルモン周期を行いました。
自然周期の場合も毎日のように病院に通う必要ありましたが、基礎体温については何も言われませんでした。
元々生理周期が28~30日と安定してある方だったからかもしれません。
その後、3回とも陰性だったこともあり、より高度な治療を求め転院しました。
転院先は全国的にも有名な不妊治療専門のクリニックです。
初診の際に基礎体温をつけてくださいと指導され、やはり実績のあるクリニックではちゃんと(?)しているのか?と思い、基礎体温を記録するようになりました。
私の場合はオムロンの婦人体温計を使い、データをスマホのアプリに転送しています。
数日ごとにグラフをチェックしますが、結構グラフがガタガタです。
ガタガタのグラフを見ると落ち込みますし、休日も基礎体温を時間通りに測るために目覚まし時計を朝早くセットしなければならない(でも起きれないことも多々ある)など、地味にストレスが溜まっていきました。
前の病院では測らなくてよかったのに!と、思ってしまうところもあり、他の病院ではどのようにしているのか?
体外受精にとって基礎体温はどのくらい重要なのかについて調べてみました。
「体外受精での基礎体温は重要ではない」
調べる中で、体外受精治療については基礎体温を重視していないクリニックも多いことがわかりました。
20年ぐらい前までは、不妊治療ではまず基礎体温をつけることが大事とされてきましたが、体外受精治療も始まり不妊治療の技術は飛躍的に進化してきています。
ある有名病院の先生によると、基礎体温は黄体ホルモンの違いで微妙に変化する、いわば机上の理論の体温であると。
本当に微妙な違いであるので、ささいな行動(眠りの深さや、布団のかけ方、口が開いていた)や室温によっても変化するそうです。
微妙な変化はグラフにも現れ、結果ガタガタのグラフも普通によくあることだそうで。
基礎体温にとらわれてストレスにならないように!というのが、その先生の見解でした。
確かに基礎体温のグラフを見ると落ち込むことはあっても、喜ぶことありません。
まぁ安心する程度でしょうか。
「体外受精でも基礎体温は測定したほうが良い」
一方で体外受精でも基礎体温を測定した方が良いとする、先生もいらっしゃいます。
私が通っているクリニックの先生もその立場です。
ただその先生の言葉を詳しく調べてみると、そこまでストイックに基礎体温を付けなくても良いのかな?
というように思えてきます。
その先生の言葉を要約しますと…
本来基礎体温をそれほど正確な検査ではない。
基礎体温は二層になっているかどうかだけをみる指標と考えていただきたい。
一般的には基礎体温で排卵を見つけるが、基礎体温だけでは排卵をしているかどうかはわからない。
正確に把握するには尿検査でLH値を測定したり、黄体ホルモンを見たり、エコー検査も行う。
基礎体温をつけるのは、自分の卵巣機能を自分の手で測るということに意義がある。
というような内容でした。
なんと…まさかの重要視していない発言にびっくりです。
基礎体温はざっくり測れば良いという意味だったのですね。
その他、基礎体温を測りましょうと推奨する先生も、ストイックに測定しなければいけないと言うコメントは見つけられませんでした。
採卵や移植で基礎体温はどう使う?
今通っている病院は基礎体温を測るように言われています。
ロング法で刺激をする際、高温期からスプレキュア(点鼻薬)をするようにとのことでした。
排卵すると高温期になると言われているので、排卵がわかってからスプレキュアをしなさいということですね。
ただ、その頃は基礎体温をつけ始めてすぐだったので、基礎体温はあまりアテにならないなと思っていました。
グラフもガタガタでしたし、後からみればここら辺から高温期だと分かるかもしれませんが、当日だけを見て「今日から高温期」だとはなかなかわからないんですよね。
そのため、次の生理予定日から逆算して14日前を排卵日とすることにしました。
私はリズムノートという月経周期を管理するアプリを使っています。
これは生理日を毎月記録しておくだけで、次回の排卵日や生理予定日を予想してくれるのです。
毎月だいたい決まった周期で生理が来ていたので、排卵日も大体このあたりだろうと考えました。
スプレキュアをし始めるタイミングは、排卵日より前はいけないけれど、排卵日後なら数日遅れても構わないと食していたので、排卵日を予想した後に体温が上がったかな?という日から使用しました。
ちなみに以前の病院では、先生が生理予定日から逆算して「じゃあこの日からスプレキュア使ってね」と、排卵日を予想して日付を指定してくれていました。
基礎体温つけていても、基礎体温があてにならないという人もいると思います。
そういう方の中には、排卵検査薬も併用されている人もいます。
排卵検査薬ってタイミングを取るときに必要なイメージがありましたが、体外受精で高温期を把握する時にも使えますね。
まとめ
以前は基礎体温をつけることが、不妊治療の基本とされていましたが、現在ではその役割はさほど重要ではなくなってきているようです。
月経周期の基礎体温の傾向を見るだけで良いなら、神経質になる必要はないですよね。
極端な話、排卵日の前後や月経前後の数日かかるだけでも良いのではないでしょうか。
基礎体温は不確かなものだから、それに一喜一憂してストレスになるようなら測らないように指導しているクリニックもあります。
不妊治療にとってストレスが1番の大敵ですもんね。
基礎体温をつけることがストレスになるようなら、担当の先生に相談してみましょう。