胚移植のとき尿を溜める?溜めない?その理由は?

体外受精の移植をするとき、尿は溜めておいた方がよいのでしょうか?
それとも貯めなくてもよいのでしょうか?
どちらも経験した私の体験談と、尿を溜める理由についてお伝えします。
もくじ
胚移植のとき尿を溜める?溜めない?
結論から言うと、溜めるように言われるところと言われないところがあります。
また同じ病院によっても先生によって違うこともあります。
私の経験談になりますが、以前通っていた病院では、尿を溜めてくださいとは言われませんでした。
むしろ、「移植後は2時間トイレに行けないから、先に済ませておいてください」と言われたぐらいです。
一方、今通っている病院では、移植当日に移植前はトイレに行かないようにと言われました。
尿を溜めておくならそれなりに時間がかかるので、早めに言って欲しかったところです…。
なぜ病院によって方針に違いがあるのでしょうか?
その理由は次の章に続きます。
胚移植で尿ためる理由は?
移植で尿ためる理由は、大きく分けて2つあるとされています。
良い位置に卵を戻しやすくするため
子宮と膀胱の位置関係は、子宮の前(お腹側)に膀胱があります。
ほとんどの女性の子宮は前屈といって、前に傾いているそうです。
その傾きの角度がきついと、カテーテルがつっかえてしまうことがあります。
尿溜めによって膀胱を膨らませることで、子宮の角度がなだらかになりカテーテルを入れやすくなります。
カテーテルが入れやすいと子宮の入り口を傷つけることもありませんし、良い位置に卵を戻しやすくなるとされています。
多くの女性が前屈していますが、後屈されている方もいます。
その場合、膀胱と距離があるので尿溜めの効果はあまりないそうです。
エコーで見やすくするため
もう一つの理由は、エコーで見やすくするためです。
移植をするときは、通常、腹部のエコーを見ながら子宮の位置を見極めます。
エコーは水を通すことで鮮明に画像が見やすくなります。
そのため膀胱に水をためることで、エコーが見やすくなり移植をしやすくなります。
※先生によって移植のやり方が違うので、必ずしも尿を溜めた方がよいわけではありません。
移植の尿溜めはどのくらい?
尿溜めをする場合は、どのくらい我慢すれば良いのでしょうか?
私が移植したときは、「8割位の気持ちで溜めてください」と言われました。
他の方のブログなどを見ると、「2時間前から」とか「3時間前から」トイレを我慢してくださいと言われることもあるそうです。
ただし、普段からトイレが近い人は無理に我慢しない方がよいですね。
たくさん尿を溜めすぎると逆効果になる場合があります。
移植の時はグッとお腹を押されることがあるのですが、尿を我慢するあまりにお腹に力が入って、逆に移植が難しくなることもあるそうです。
また、膀胱が大きくなりすぎると子宮が圧迫され、エコーが見づらくなることもあるのだとか。
尿を溜めすぎた場合はその場で尿をとってもらったり、逆に少なかった場合は、水を注入することもあるそうです。
おわりに
前回はかなり尿を溜めてしまって、安静にする時間が終わったらすぐにトイレに駆け込みました。
ちらっと頭に、「トイレで流れてしまわないよね?」と不安がよぎりましたが、胚が尿と一緒に出てしまうことはないそうです。(そりゃそうか)